記念切手

海外でも広く知られる「国際文通週間」シリーズ

投稿日:   更新日:2018年4月20日

国際文通週間 (引用:日本郵便「切手インサイド・ストーリー 第16回 国際文通週間」)

本日は世界的に有名な「国際文通週間」シリーズについての記事を書いていきたいと思います!

国際文通週間とは、世界の人々と手紙のやり取りや文通を行って文化交流を深めることを目的に開催されたキャンペーン。
始まりは1957年。カナダのオタワで開催されました。
日本はその翌年から参加。
はじめは1回だけの参加のつもりでしたが、それから日本は毎年欠かさず記念切手を発行し続けています。
国際文通習慣で、日本の切手は注目度がとても高いのです。


歌川広重の浮世絵図案が注目の的に

国際文通習慣に始めて日本が参加したときの記念切手は、歌川広重の東海道五十三次「京師」が図案となったもの。
日本らしさを最大限に表現したこの切手、海外からは嬉しいことに大絶賛。
日本の国際文通習慣記念切手は、翌年からも注目の的となりました。

しかし、広重の図案が採用されていたのは、実は始めの5回だけ。
その後は00年に再び採用されるまで、他の日本画や絵巻物が題材にされていました。
しかし今でも日本の国際文通週間といえば、歌川広重だと口を揃えて言われているよう。
初発行がいかに印象強かったがよくわかりますね。

国際文通週間が始まってから日本は毎年、葛飾北斎や役者絵、絵巻物など日本らしさにこだわった切手を作り続けています。
日本の国際文通週間記念切手、世界中に収集家がいるみたいですよ。
こうして世界中から日本の切手が評価されるのは日本人として誇りに思いますね。


国際文通週間切手の価格

国際文通週間切手の特徴としましては、まずは価格でしょうか。
70.90.110.130円と、航空便の価格を考慮した料設定になっています。
発行年数と国際文通週間のロゴが印刷されているのも大きな特徴ですね。


国際文通週間切手「神奈川沖浪裏」

1963 (引用:キッテコム「国際文通週間 (1963年)」)

この神奈川県沖裏切手の発行は、1963年の10月6日。
額面は40円となります。

嵐の海、荒波の奥に小さく見える優雅な富士山のコントラストが斬新な浮世絵ですね。
対比を感じるからか、富士山が一層崇高な雰囲気に包まれています。

神奈川県沖裏の買取価格

カタログの評価額では未使用であれば700円、使用済みであっても350円だそう。
ちなみにこの評価額はそのまま買取価格とはならないので注意が必要です。
参考程度に知っておくと良いと思います!


2015年度「国際文通週間切手」

2015年度は、発行される4枚全ての図案が、歌川広重が手掛けた浮世絵となっています。
発行日は2015年の10月9日。全国の郵便局で発売されるほか、通信販売も行われます。
額面が70円、90円、110円、130円の4つあり、国際郵便における各国宛ての手紙の最低金額となっています。

70 (引用:日本郵便「国際文通週間にちなむ郵便切手」)

70円切手が「藤袴に撫子」。
歌川広重といえばやはり東海道五十三次などの風景画のイメージですが、花鳥画も多く手掛けているそう。
これは「無線摺」という技術により、輪郭線を描かない手法の浮世絵となっています。
70円切手が10枚、1シートが700円となっています。
発行部数は400万枚、40万シートとなります。

90 (引用:日本郵便「国際文通週間にちなむ郵便切手」)

そして3枚は東海道五拾三次之内となり、こちらはうちの一枚、90円切手の「吉原」。
90円切手が10枚、1シートが900円となっています。
発行部数は500万枚、50万シートとなります。


110 (引用:日本郵便「国際文通週間にちなむ郵便切手」)

110円切手の「吉田」です。
110円切手が10枚、1シートが1100円となっています。
発行部数は400万枚、40万シートとなります。


130 (引用:日本郵便「国際文通週間にちなむ郵便切手」)

そして130円切手の「藤川」。
130円切手が10枚、1シートが1300円となっています。
発行部数は300万枚、30万シートとなります。

こちらの東海道五拾三次之内の切手は縦が28mm、横が38.5mmと、少し横長のデザインです。


切手「東海道五十三次」は使用済でも価値がある

歌川広重の「東海道五十三次」は、なんと使用済みであっても値段がつき、オークションで売買されているようです。
高額で取引される切手といえば、未使用で保存状態の良いものと決まっていますよね。
黄ばみや折れ、ひんじ跡などがついていれば当然価格は下がってしまいます。
例えば中国切手・赤猿の「極上品」などもヤケが少なく、お顔にかかる金箔が綺麗な状態のことをいいますね。

未使用切手が重宝されるこのご時世、どうして使用済みでも価値がつくのでしょうか?

それは何故かというと、記念切手はもったいなくて滅多に郵便に使われていなかったからです。
したがってその時代の珍しい消印がついていると、逆にかなりの高額になることもあるようですよ。

中には切手収集家だけでなく、消印専門のコレクターの方もいらっしゃいます。
消印が切手の真ん中に押された「満月消し」などは聞いたことがあるのでは。
特定局のあまり出回らない消印や、切手発売初日に押された消印などもプレミアがつくです。

オークションサイトを見て、使用済みの東海道五十三次にどれくらいの値段がついているのか調べてみました!

1960年・東海道五十三次「蒲原」

1960年発行の国際文通週間記念切手「東海道五十三次・蒲原」。 発行部数は500万枚、額面は30円です。 未使用だと1300円ほどだそう。

1960切手 (引用:キッテコム「国際文通週間(1960年)」)

『東海道五十三次』の蒲原の宿が図案となっています。 この時代、蒲原の宿でこうした豪雪が降ったことはないそう。幻想的な光景ですよね。 こちらの切手、楽天オークションだと消印付き1枚300円からの開始価格で始まっておりました。 開始価格でも、額面の10倍もの値段がついていますね。

1962年・東海道五十三次「日本橋」

1962年発行の国際文通週間記念切手「東海道五十三次・日本橋」 発行部数は750万枚、額面は40円です。 未使用だと600円程だそう。

切手1962 (引用:キッテコム「国際文通週間(1962年)」)

東海道五十三次の「日本橋」が図案です。 こちらも消印付き1枚300円から開始価格が設定されておりました。

使用済みであっても、どうやら元の額面の10倍くらいは値が付けられるようですね。 もちろん未使用品の方が高値が付きますが、元値を考えると十分プレミア切手といえそうです。

貴重だと重宝された切手であっても、額面割れが相次いでいる今日この頃… 切手収集家が減ってきていると言われていますが、こうした売買が行われているのを見るだけでもワクワクしますよね。

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