普通切手

日本で初めて発行された切手は?「竜切手」

投稿日:   更新日:2018年4月20日

切手が初めて発行されたのは、170年程前のイギリス。
前回ご紹介した「ペニー・ブラック」ですね。
現在もコレクター品として人気のある切手で、変わらぬ高値がついています。

さて日本では初めて切手が発行されたのは、いつのことでしょう。
遡ること144年前、明治4年になります。


ryuubunn (引用:wikipedia 竜切手「竜文切手」)

日本で初めて発行された切手は、「竜文切手」。

現代の均一な切手とは違い、文字が不揃いだったり少し斜めのものが見受けられることがあります。
当時の日本の印刷技術は手刷りのみで、機械での印刷という方法はありませんでした。
手作業で全て印刷していったので、こうして不揃いになった、味のある切手が出来上がったのです。

この「竜切手」という名前は、切手の図面に向かい合った竜が描かれていることから呼ばれるようになったそう。
目打ちのない切手で、紙は和紙が使われています。
竜切手は手作業での印刷という気の遠くなるような発行方法をとっているにも拘らず、なんと2色刷り。
これは手刷りの切手で唯一といわれているそうです。


「竜文切手」の買取価格

竜文切手のエラー品は手作業の為印刷切手よりも数多く発生していますが、どれもかなりの高値で取引されています。
特に1973年のアメリカでオークションにかけられた竜切手のエラー品は、日本発行の切手の中では最高額の買取額がつけられました。
その額なんと3500万円。
このエラー切手は、額面の表示が逆向きという大変珍しいエラー切手でした。

竜文切手の額面は48文・100文・200文・500文の4種類が発行されました。
当時は日本の単位が【円】ではなく江戸時代の単位のままでしたので、この【文】が用いられています。

こちらの竜切手、切手買取においてもかなりの高値がつくもよう。
ご自宅に竜切手が眠っているという方は、一度買取店にて査定だけでもしてもらうことをオススメします!



竜切手の中でも特に高値で取引される「竜銭切手」


ryuusen (引用:wikipedia 竜切手「竜銭切手」)

竜銭切手の発行は、明治5年の2月。
通貨単位の【円】が導入されたため、額面を変えなければならず発行されたのがこちらの竜銭切手です。

この切手には日本で初めて目打ちが採用され、のちに裏面の糊もつけられました。
しかし印刷が間に合わなかったため、急遽竜文切手の2版を流用し、額面表示のみを変更した切手を発行。
竜文切手の48文が5厘、100文が1銭に変更されて世に出回りました。


こちらの竜銭切手が発行されたのは2月ですが、その僅か5か月後に
政府機関が切手の製造発行を担当することになったので、竜銭切手が活躍していたのは非常に短い間。
この時竜銭切手に代わって発行されたのが、「桜切手」。
竜銭切手は製造期間が短いため残っている数が少なく、希少価値がある切手です。

「竜銭切手」の買取価格

評価額も高額の為、買取価格ももちろん高値。
ある切手ショップでは、竜銭切手の5銭が7万円で売られていました。
プレミア切手の為、切手買取店へ買取を依頼する際は買い叩かれないよう注意してくださいね!


参考サイト


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