普通切手

「産業図案切手」とは

投稿日:   更新日:2018年4月20日

「産業図案切手」とは


sangyio (引用:ヤフオク「産業図案切手 SL製造、製鋼、郵便配達、含10枚」)

「産業図案切手」とは、1948年から1949年にかけて発行された切手。
戦後の復興の中発行された切手で、日本を支えた重要な産業に従事する人々の姿が描かれています
戦後の物資不足の中発行された切手シリーズで、質は戦前に届かないとはいえ情熱を感じる切手です。

この産業図案切手には透かし有と無の切手が存在します。
追加で印刷されたものは透かし無となり、当時に発行されたものは透かし有など
発行年や発行の種類によって分かれています。
切手の印刷効果の向上の為に1950年からすかし無の用紙が使われることとなり、
従来の透かし有の用紙から途中から切り替わった為、産業図案切手シリーズには透かし有と透かし無の切手が混在しています。


中でも特に高い買取価格がつく「電気炉」切手


denkiro (引用:茨城県鬼怒川の砂鉄)

産業図案切手シリーズで特に高値で買取される切手は、「電気炉」切手。
未使用品の残存数が少なく希少価値の高い切手で、戦後の切手の中でも最も高値で買取される切手です。
電気炉切手の発行は1949年10月15日ですが、1952年の2月に透かし無の切手としても増刷されています。
どれも額面以上で買取されるプレミア切手なのは間違いありませんが、
産業図案切手シリーズの中では「電気炉」切手と、後述する「SL機関車製造」切手は非常に高い買取額がつきますので、
お手持ちの方は一度切手買取店にて査定をしてもらうのをオススメします!



プレミア切手「機関車製造(SL製造)」切手

産業図案切手の中でも「電気炉」と並び特に高い価格で買取されるプレミア切手が「機関車製造(SL製造)」切手です。


SL (引用:ヤフオク「産業図案「SL製造」」)

発行は1949年の9月。凹版印刷が施され、当時の高額切手の中では比較的たくさんの枚数が発行されました。
額面は500円と、これまで日本で発行された切手としては最高額。
しかし未使用品の残存数が少なく、特に未使用切手は希少価値が高く、高額にて買取されます。

「機関車製造(SL製造)」切手は1952年に増刷されており、後のものは透かし無の切手となっています。
これまで切手は透かし有の用紙が使われていましたが、印刷向上の為に透かし無の用紙が使われるようになりました。
偽造防止の為に透かしを施した用紙を使っていたのですが、この頃になるともう偽造を心配する必要はありませんでした。
以前の透かし有の切手の在庫がなくなり次第、透かし無の切手に随時切り替えられていたようですので
厳密にいえば、透かし無切手の発行日というものはありません。

「機関車製造(SL製造)」切手は、未使用品と使用済みの価値の差が極端に開いている切手です。
切手カタログ評価額は、未使用の単片に85000円の価格がついていますが、
使用済みの評価額は650円と大幅に下がっているのが分かります。
しかし使用済みであっても額面以上で買取されますので、一応は「プレミア切手」といえるのかも知れませんね。




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